コンタクトレンズ異聞・下
さて、ここからが最大の難関。着脱の練習です。
どんなにまぶたをこじ開けようとしても、レンズの直径よりも目を広げた状態で
異物を目に近づけるということは、所詮僕にはできない芸当。
左目からトライ、……10分くらいで断念。
気分転換に右目に変えてみると、……やっぱり10分以上粘りましたがダメ。
店員のおねえさんもコンタクト着用なので、何度も何度もつけたりはずしたりしてもらって
それをじっくり観察しましたが、どうして指先から目玉にぴたっと吸い付くのかがわかりません。
目に近づけてみるといつの間にかレンズの角度が変わっていたり、
くっついた、と思っても瞬きをするとまっぷたつに折れ曲がってしまったり、
「これはもう、相当向いていないな」と自覚するのに十分でした。
業を煮やしたおねえさんは、「このレンズは大きめなのでもっと小さいレンズにしましょう」と
別の銘柄を持ち出しました。
確かに大きさが全然違う。最初からこっちを薦めてくれればいいのに、
と思いながら再度奮闘開始。
これが両目各数分後には入ったのです! パチパチパチ。
ところが、おねえさん曰く「初めての方には表面がつるつるすぎて取るのが難しいです」と
非情の宣告。その通りで全然つかみどころがなく取れません。
このレンズはおねえさんに取ってもらい、「仕方がないので大きさも取りやすさも中間のものを」
と3種類目のレンズに挑戦することになりました。
すでにサンプルのレンズを10セット近く浪費しています。まったく迷惑な客です。
そうして眼科に入ってからおよそ3時間後、
なんとか着脱に成功した僕はそそくさとその場を後にしたのでした。
フツー、こんなことにはならないんでしょうね。
つかれました…。
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